コラム「暮らしを彩る」


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vol.9 早春の黄色い花

いち早く部屋に春の空気を取り入れたくて買い求めたロウバイが、次々とつややかな黄色の花を咲かせています。おかげで、リビングのドアを開けると、本当にいい香り。

カナダ自生の水バショウ 寒さの本番はこれからですが、自然の大地に根を張る木々は、もう既に芽吹きの準備を始めているのではないでしょうか。

数年前、視察目的でヨーロッパに出かけた時のことです。何日目かのディナーで、メンバーとの会話も打ち解け始めたころ、ある紳士が「春一番に咲く花は、何色がご存知ですか」と一同に問いかけました。

私はなんとなく淡い色のイメージで白か黄では、と考えていました。その方は、早春の光の性質を解りやすく説明しながら、真っ先に黄色の花が咲く仕組みを教えてくださいました。そういえば、松竹梅とともにフクジュソウが植えられた鉢をよく見かけます。そのフクジュソウの花は黄色ですし、続いて芽吹くフキノトウの雄花も淡黄色ですね。

広島市内に手打ちにこだわるそば作りの職人がいます。この店に、季節の香りをそばに封じ込めた一品があります。早春の一時期に限り、フキノトウをそば粉に刻み入れた淡黄色のそばを打ち上げてくれるのです。そばをかむたびに、フキノトウ独特の香りが鼻をくすぐって、室内に居ながらにして山里の春を満喫することができるのです。

早春に咲く花の黄色をイメージカラーとしてインテリアにも上手に取り入れられます。黄色のグループにもさまざまな色調(トーン)があるということを思い出してください。ダークな、あるいはlパステル色の、あなたにぴったりの色を部屋のアクセントカラーとして、例えばテーブルクロスあるいはクッションなどの小物に使ってはいかがでしょう。
本格的な春になると、地面からはタンポポが群生し、黄色が街にあふれ、街路にはミモザの黄色の花房の甘い香りが漂います。それまでは、活気あふれる黄色を身近に置いて暮らしてみませんか?


SOPHIA代表取締役 中田 満美

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