コラム「暮らしを彩る」


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vol.11 涼しさの演出

高温多湿な日本に暮らす私たちですが、いかに涼しく過ごすかの知恵を昔からたくさん受け継いでいます。

空調機が普及しても、季節感への配慮だけは忘れずに心掛けたいものです。特にこれからの蒸し暑い季節は、そういった生活センスの見せどころ。

玄関先に、水まわりに、毎日の食卓に涼しさを演出してみましょう。

テーブルまわりの例では青々とした竹を使って花を生けたり、食器として前菜を盛りつけるなど。この時期だからこそ手に入れられる青竹には、たっぷりと水を吸わせるとひときわ色がさえて見え、涼しげです。京都のある老舗のお菓子屋では、季節を限定して特別に青竹に入った水ようかんが作られるとか…。その時期に身近にある素材を、上手に生活シーンに取り入れたいものです。

もう一つ、クールな質感を代表するのがガラス。シャープなエッジを持つクリスタルなど見た目に十分涼やかですが、お勧めしたいのがペルシャガラスです。輸入雑貨のお店でも最近よく見受けます。ぼってりした丸みのある形で、気どらない感じのコップや小さめの花器など、深いブルーから淡いブルーまで、微妙な違いのある青がそろっています。

このつや消しのガラスがより魅力を発揮するのが水を中に入れた時。途端に透き通って、透明ガラス以上に涼しげな印象になるのですから不思議です。一輪挿しで使う時など、あらかじめガラス玉などを入れておくと花止めの代わりにもなり、透ける感じがより効果的ですから、この夏ぜひお試しください。

夏場のライティングでは、蛍光灯の青みを帯びた光が涼やかに感じられるのですが、白熱灯だけを使っている家庭もあることでしょう。その場合、簡単にできるクールなライティング演出として、青い色のものをスクリーン使いにし、青い光を透過させる方法があります。ランプシェードのかさをブルー系の布に代えることなどは手軽にできます。ブルーのガラスの背後からスポットの光をあて、部屋の壁を照らすと少し非日常的空間になり、特別な日や雰囲気を変えたい時などに楽しむことができます。

夏の訪れを感じさせるこの時期、身の回りの生活グッズにもこだわって、より涼やかに心地よく過ごしたいですね"。


SOPHIA代表取締役 中田 満美

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