コラム「暮らしを彩る」


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vol.1 理想のキッチン

住まいの中で最もリラックスできる場所は、リビングではなく、ダイニングという説があります。自らが厨房に立つ建築家(故)宮脇檀氏もその考えのお一人でした。
 
数多くの住宅作品に、必ずといってよいほど堂々たるジャイアントテーブルが主人公といった趣で登場し、ダイニングで食べたり飲んだりしながらのコミュニケーションの重要性を主張しているかのようです。
 
人と人との付き合いの深さもいろいろな段階があります。ちょっと玄関で立ち話する程度の関係から、それぞれの家を行き来して、楽しくお茶の時間を共有するまで…。そしていつもの気取らない惣菜で「食事をご一緒しましょう」と食堂のいすをすすめるころには、かなり親しい友人関係になっていると言えるでしょう。

ここで必ず問題となってくるのが、キッチンのスタイル、レイアウトです。そこに住む家族の生き方が反映されやすい場所であるだけに、リビングルームに対してクローズドにするか、オープンまたは下がり壁のある対面型のセミオープンスタイルが良いか思案するところですね。街にはたくさんのキッチンショールームがあるというのに、カタログと実物をにらめっこする程に迷いが生じる方も少なくありません。
この問題の解決法の一つは、やはり、自分のライフスタイルに立ち返って考えることでしょう。日常のタイムテーブル、付き合いのある方の訪問など、具体的な生活シーンを思い起こしていくと、一般論ではなく、本当に自分が求めているキッチンの姿が現れてくるものです。


SOPHIA代表取締役 中田 満美

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